中国がアフリカのECの加速を支援、越境売買は双方向型
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【8⽉31⽇ Peopleʼs Daily】アフリカ諸国ではインターネットの普及率が着実に上昇し、インターネットユーザーは5億人を超えた。携帯電話でのモバイル決済を行う人々も増えている。
アフリカではネット利用の利便化と普及に伴い、電子商取引(EC)が急成長している。2022年には約325億ドル(約4兆7400億円)だったアフリカ全体でのECによる売上高は、2027年には600億ドル(約8兆7500億円)近くに達すると予測されている。
ECは中国とアフリカの貿易の重要な部分であり、双方の協力がアフリカでのECの発展を加速させている。ケニア首都のナイロビ(Nairobi)郊外にあるECサイトのキリモールの物流センターの倉庫はさまざまな商品が並び、作業員が熟練した手つきで商品を点検し、梱包し、バーコードやQRコードを付けている。キリモールは2014年に中国人の起業家によって設立された中国とアフリカの双方向ECプラットフォームであり、多くのアフリカの人々に利用されている。
このECプラットフォームはケニア全土に宅配便の引き取り拠点を1500か所以上設立するなどで、独自の物流システムと拠点を構築した。さらに、アフリカの消費者に合った中国商品の選定をする現地人材も育成した。現在では1万2000以上のショップがサイトに出店し、商品数は100万点を超える。利用する企業は8000社以上で、5000人分の雇用を創出した。
中国側はアフリカ諸国とのEC関連の協力を積極的に進め、電子決済やスマート物流などを導入してアフリカ諸国に新しいECエコシステムを築き、現地の経済成長を促進している。阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)や集酷(KiKUU)、希音(シーイン、SHEIN)などの中国の越境ECプラットフォームがアフリカ市場に次々に参入している。
アフリカの商品も越境ECを通じて中国の家庭に届いている。2021年11月の中国アフリカ協力フォーラム第8回閣僚級会議では「デジタル革新プロジェクト」が決定し、中国-アフリカ経済貿易博覧会もEC分野での発展を続けている。これらにより、ますます多くのアフリカの商品が中国の消費者に好まれるようになった。
浙江省(Zhejiang)の金華職業技術学院商学院のEC実戦教育部は最近になり、ルワンダからのライブコマースの手法を学ぶための留学生を迎えた。数年前にルワンダのジェイムズ・キモンヨ(James Kimonyo)駐中国大使が中国のライブ配信で自国のコーヒーを紹介した際には、「たちまち完売」の盛況が多くの発展途上国の人々を驚かせた。現在では多くの中国企業がアフリカ諸国で中国式のECのモデルを推進し、ECの人材育成を支援し、現地の収入レベルや雇用の増強に寄与している。
中国のECはチャンスと活力の推進器であり、その革新的なビジネスモデルと高効率な運営能力がアフリカの経済と社会の前進を助けている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News