趣味を、産業を、そして命を支える中国の低空域利用
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【8⽉27⽇ Peopleʼs Daily】中国ではここ数年来、低空域の利用が大いに増えた。無人航空機の運用資格を持つ企業は1万4000社を超え、無人機操縦士免許を保有する人は22万5000人を超えた。2024年上半期に新たに登録された無人機は約60万8000機で、前年末より48%増えた。無人機の累計飛行時間数は前年同期比13万4000時間増の981万6000時間だった。
幽玄な川の流れや絶壁に雲がかかる山。四川省(Sichuan)在住の撮影愛好家の龔楊(Gong Yang)さんは、ドローンから撮影した風景写真を見せてくれた。ドローンを使い始めたのは7、8年前で、「山頂に登らなければ撮れなかった写真が、今ではドローンから撮影でき、視角も広くなりました」という。龔さんによるとドローンの性能は急速に向上しており、コストと技術のハードルが下がったことで、多くの撮影愛好家が使うようになった。
低空域の利用では、旅客輸送でもすでに100本以上の短距離航路が開設された。年間輸送は最大で延べ約7万人に達した。中国民航大学(Civil Aviation University of China)低空域経済および低空域交通研究センターの覃睿(Qin Rui)主任は、「関連技術の完備と普及に伴い、低空域飛行はさらに拡大するでしょう」と分析した。
江蘇省(Jiangsu)無錫市(Wuxi)梁渓区(Liangxi)で仕事をする張新(Zhang Xin)さんは「思ったより早かった」と驚いた。同市新呉区(Xinwu)のある会社から契約書が送られてきたのだ。利用したのは順豊エクスプレス(SF Holding)の無人機サービスの「空中快線」だ。順豊エクスプレスの同地区事業部の責任者である李志遠(Li Zhiyuan)氏は、「ドローンは主に文書、鍵、薬品などの軽量品を輸送します。通常の方式に比べて、所要時間は半分です」と語った。
多回転翼無人機はゆっくりと上昇し、四川省の涪江(Fu River)の上空を飛行した。搭載された5レンズ傾斜カメラが、さまざまな角度から両岸を撮影した。無人機は測量範囲が広く、人数や時間が少なくて済むので、従来の測量に比べて費用を3分の1にできる。関係者によると、得られた映像資料は流域のスマート水利事業を支えるデジタルツインづくりに活用される。
南京航空航天大学(Nanjing University of Aeronautics and Astronautics)の呉啓暉(Wu Qihui)副学長は、「低空域経済は実体経済とデジタル経済の深い融合の体現であり、農業、工業、サービス業に直接奉仕するだけでなく、その生産と革新的応用は新素材、金融、通信技術、人工知能などの産業の発展をけん引し、新産業や新職種、新たな活力を絶えず生み出します」と述べた。
南京市浦口人民病院に夕方になり、出血性ショック患者が搬送されてきた。緊急輸血と手術には大量の血液が必要だ。輸血科は直ちに南京赤十字血液センターに連絡した。ちょうど道路が渋滞する時間帯だった。血液センターは直ちに「空輸」を選択した。直線距離は15キロ近くで、わずか16分で病院に血液が届いた。
中国民用航空局の関係責任者によると、32の省や市級ですでに飛行サービスステーションが建設され、応急や救援などの特殊な状況についての飛行計画の審査と認可の「グリーンルート」が開設された。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News