科学技術を鍵にして歴史の扉を開く―大いに進化した中国考古学の調べ方と見せ方
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【8⽉24⽇ Peopleʼs Daily】中国国家文物局は先ごろ、南中国海北西部海底斜面の1号、2号沈船遺跡の考古学の最新成果を発表した。水中考古学は科学技術を応用することで、1000メートル余りの深海からの世界的にも重要な文化財の引き揚げに成功した。
深海から「歴史を引き揚げる」ことは容易でない。中国の水中考古学はかつて、浅海の沈船などしか扱えず、深海については、「海を眺めてため息をつく」しかなかった。しかし2017年8月、中国で2隻目の深海有人潜水艇の「深海勇士」が初の有人深海潜水に成功し、中国の深海考古学の序幕を開いた。今回の南中国海での沈船の考古学調査で、「深海勇士」はさらに大きな功績を残した。長基線測位システムにより自らの位置を正確に知り、3次元レーザースキャナーと高解像度カメラは水中の暗い環境で細部を鋭く捉え、改良されたロボットアームは文化財の損傷を避けつつ回収した。科学技術の力を借りて、ますます多くの文化財の謎のベールを解くことができるようになった。
南中国海北西部海底斜面の1号沈船遺跡から抽出した陶器や磁器の一部には、「福」「正」「太平」「呉文自造」などの文字がある。これらは単なる商標でなく歴史の断片であり、沈潜した時間であり、数百年前の社会を描き出し、その時代の人々の喜びと苦難、開拓と探求を語るものだ。
青波の下の2隻の沈船と満載していた輸出用の陶磁器、輸入された木材、異域文化の特色を持つ七宝焼きなどは明代中期の繁栄していた海のシルクロードの貿易往来と文化交流の証言者だ。
科学技術は人間の認知の境界を広げ続けている。炭素14利用の年代測定技術は遺跡の比較研究のための「時間尺度」を確立し、DNA研究を応用して古代人の移動過程、当時の社会形態を全面的に認識し、有機残留物分析を通じて先人の生物の加工や利用レベルと道具の機能を理解する。科学技術を利用することで、何千何百年間も埋もれていた文明を再び出現させ、再び対話し、再び光を放たせることができる。
科学技術により、一般大衆と文化財の間の敷居も低くなった。例えば、三星堆博物館(Sanxingdui Museum)の新館は裸眼3D技術で考古学現場を復元し、来館者が文化財の出土の瞬間を目撃できるようにした。南京(Nanjing)の大報恩寺遺跡博物館ではメタバースの手法により来館者が明代の大報恩寺に「入って探る」ことができる。現代の科学技術を駆使することで、人々は文化財の価値をより直観的に理解し、文化の魅力と歴史の重厚さを感じることができる。文化財は機動的に人々の心の中に入ってこそ、その生命力はさらに輝くことができる。
考古学は過去を読み解く学問であり、われわれが未来に向かうための学問でもある。科学技術の鍵で歴史の扉を開ければ、人々は中華文明の源をより良く体感し、人類文明の歴史の記憶を絶えず拡張することができる。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News