中国吉林省の高齢者 10年かけて2冊の名作を2つの石に微細彫刻
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【8月16日 CGTN Japanese】中国では、70歳近い工芸美術家の李鴻鵬さんはこのほど、4年かけて86万字に上る中国4大古典小説の一つ、「西遊記」の微細彫刻を完成しました。紅白が入り混じった部分に、師弟4人が歩くシーンを彫り出し、やや平らな部分にはびっしりと字が並んでいます。
李さんは中国東北部の吉林省出身で、10年かけて石に古典小説の「紅楼夢」と「西遊記」の微細彫刻を彫り、完成させました。李さんの願いは、4大名作(残り2部「水滸伝」「三国演義」)すべてを微細彫刻し、一般公開することです。
李さんは今回完成した2部について、「61万字の『紅楼夢』を完成した経験があったので、『西遊記』の創作は比較的スムーズだった。石選びやデザインから彫り始めまで、すべて整然とできた。だが途中で克服すべき難点もあった」と述べました。李さんによると、「紅楼夢」を彫る石材は表面が比較的平らだったが、「西遊記」の場合、カーブがありました。この難題をクリアーするために、石材の表面に格子を打つことにしました。「一つの格子は平均0.6ミリで、彫るときに参照できるので、カーブに影響されなくなった」と李さんは紹介しました。完成度の高い作品にするため、落ち着いて彫ることができる静かな夜更けに作業を始めることがほとんどでした。
李さんは「道具はすべて自家製で、例えば、彫刻刀は針の先よりもずっと細い。使用中もよく磨く必要がある。じっくりと作品を完成する過程は何よりの楽しみだ」と述べ、「微細彫刻で名作を石に刻むことは鑑賞する価値だけでなく、コレクションや伝承の価値もある。微細彫刻に使う石はすべて名石で、傷みにくい」と微細彫刻を作成する心情を語りました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News