出生届提出直後に空爆、生後3日の双子と母親が死亡 ガザ
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【8月15日 AFP】イスラエル軍の激しい攻撃が続くパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で、モハメド・アブクムサンさんは、生後3日の双子の出生証明書を受け取った直後、自宅への爆撃で妻と子どもが殺害されたとの連絡を受けた。
アブクムサンさんが出生証明書を持ったまま泣き崩れる映像はソーシャルメディアで広く拡散された。
「病院で出生証明書を受け取った直後に電話があった」と話すアブクムサンさん。「電話口からは『大丈夫か。今どこにいる』との声が聞こえた。私は病院の入り口にいると答えた。そして自宅が爆撃されたことを知った」と述べた。
中部デイルアルバラフ(Deir al-Balah)にある集合住宅5階の自宅には、妻と男女の双子、義母がいた。
「家族がアルアクサ殉教者病院(Al-Aqsa Martyrs Hospital)にいると告げられ、自分も病院入り口にいると言った」
「出生証明書を持ったまま病院に入った...そして家族が遺体安置所にいると聞かされた」
爆撃についての質問にイスラエル軍報道官は「報道されている事案の詳細について、現時点でIDF(イスラエル国防軍)は把握していない」と答えた。
14日、家も家族も失ったアブクムサンさんは、イスラエルが人道地区に指定した沿岸地域アルマワシ(Al-Mawasi)地区の青いテントの外で、ピンクと黄色の新品のベビー服を畳んでいた。
「出生証明書を取得した日に、子どもたちと妻の死亡証明書を提出しなければならなかった」
男の子はアセル、女の子はアイサルと名付けられたが、妻が双子の名前を知ることはなかった。
アブクムサンさんは「祝う間もなかった。服は新品だ。着せてあげることができなかった」と述べ、「見つけるのに3か月かかった」と開封済みのおむつの袋を見せた。開戦以降、ガザ地区では日用品が慢性的に不足している。
2人が結婚したのは紛争前の昨年7月。薬剤師の妻は妊娠7か月まで各地の病院でボランティアを続けたという。
「なぜ妻が殺されたのか知りたい。なぜ標的にされたのか知りたい。安全であるべき家の中で」とアブクムサンさん。
「爆撃について事前に警告はなかった。私は軍事行動とは無関係だ。私たちは民間人だ」と訴えた。(c)AFP