【8月15日 CGTN Japanese】上海市のネットでも有名な氷菓ブランドがこのほど、中薬(中国の伝統生薬)風味のアイスを発売し、「中薬アイスが売り切れ」といった関連する話題が一時、ソーシャルメディアの人気検索の上位に浮上しました。

 ある共同購入プラットフォームのメニューでは、中薬が使われているアイスの風味は16種類で、それぞれの商品で効能が示されています。例えば、「桂円、ナツメ、ライスミルク」入りは心を落ち付け、「八仙果」入りは痰や咳を鎮め、「龍参・ジャスミンライム茶」入りは元気を大いに補うなどです。

 価格はダブル(120グラム)が38元(約760円)、トリプル(150グラム)が45元(約900円)、ファミリー(500グラム)が150元(約3000円)です。このほか、「苦行僧甘梨水」などの伝統薬茶飲料も販売されており、価格は20元(約400円)前後です。店員によれば、製品は氷菓を原料にして少しの生薬を混ぜて風味を加えているだけですが、「医食同源」の概念を強調しています。

 今年に入ってから、多くの中薬企業が養生と滋養の路線を採用して、三七、人参、かっこう(藿香)などの中薬とアイマスク、茶飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、コーヒーなどを結び付けた特色ある製品を発売しており、「中薬プラスアルファ」は消費者の注目をますます集めています。大まかな統計によれば、中国全国で30以上のブランドがこのような商品を提供しています。

 首都医科大学付属北京中医病院健康管理部主任の王一戦医師はこのような現象について、「中国伝統医学は(個々の患者の体質や症状、病因を総合的に判断する)弁証論治を強調しており、体質によって薬の適切な処方は異なる。中国伝統医学には『医食同源』という言い方があるが、薬と食品がこの理念と合致するかどうかは、食品の安全を前提とした上で、その薬用価値を発揮できるかどうかを考証する必要がある」と指摘し、さらに「中国伝統薬の成分の安全性は特に重要で、副作用がないかどうか、長期的な食用に適しているかどうか、妊婦、児童、高齢者など特定の人々に適しているかどうかを評価する必要がある」と注意を促しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News