【8月11日 AFP】5日に行われたパリ五輪の体操女子種目別ゆかで、米国のジョーダン・チャイルズ(Jordan Chiles)が採点の見直しを経て銅メダルを獲得した件で、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は10日、見直しは不当だったとの裁定を発表。これを受けて国際体操連盟(FIG)は、チャイルズの銅メダルを取り消し、ルーマニアのアナ・バルボス(Ana Barbosu)に銅メダルを授与すると発表した。

 この問題では、チャイルズの演技後に米国側が採点の見直しを要求した結果、13.666点だった得点が13.766点に変更されて同選手が5位から3位に浮上。13.700点を出して銅メダルを獲得したと思っていたバルボスは、同点の同胞サブリナ・マネカボイネア(Sabrina Maneca-Voinea)とともにそれぞれまさかの4位と5位に転落し、涙で大会を後にした。

 ルーマニアのマルチェル・チョラク(Marcel Ciolacu)首相は、二人が「言語道断の状況」に置かれたと非難し、閉会式のボイコットを表明する事態になっていた。

 しかしルーマニア体操連盟(RGF)とバルボス、マネカボイネアから異議申し立てを受けたCASはこの日、チャイルズ側の要求は締切の1分を過ぎてから行われたもので、受け入れられるべきではなかったとし、チャイルズの得点は当初の13.666点に戻すべきだとする裁定を下した。CASは最終順位については判断せず、国際体操連盟が決める必要があると話していたが、その後に連盟が順位の再変更を発表した。

 体操ではルーマニア唯一のメダル獲得が決まったバルボスは「今の気持ちは言葉では言い表せない。信じられない」と喜び、「知らせを受けたときは、うそじゃないかと思って怖かった。本当だと分かって両親と抱き合い、支えてくれたみんなに電話をかけた」と語った。(c)AFP