【8月9日 AFP】パリ五輪のレスリング女子50キロ級で、決勝の当日計量で体重超過のため失格となったインドのビネシュ・フォガト(Vinesh Phogat)が8日、競技を引退すると表明した。

 世界選手権で銅メダルを獲得した実績のある29歳のフォガトは、7日の決勝で米国のサラ・ヒルデブラント(Sarah Hildebrandt)と対戦予定だったが、当日計量で制限の50キロを100グラム上回っていた。

 フォガトはX(旧ツイッター)に、「母なるレスリングが私に勝ち、私が負けた。夢と勇気は砕け散った」「私にはもう力が残っていない。さようなら、レスリング2001-2024。皆さんへの恩は一生忘れない。ごめんなさい」とつづった。

 決勝では、ヒルデブラントがキューバのジュスネイリス・グスマン(Yusneylis Guzman Lopez)を下し、金メダルを獲得した。グスマンは6日の準決勝でフォガトに敗れた後、繰り上がりで決勝に進出した。

 インドメディアによると、フォガトは失格処分を不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴し、銀メダルを分け合えるよう求めているという。CASはパリで8日中に裁定を下すとみられている。

 フォガトは1回戦で、世界選手権優勝4回で東京五輪金メダリストの須崎優衣(Yui Susaki)に番狂わせを演じていた。(c)AFP