【8月6日 東方新報】中国のグリーン電力取引は今年上半期に大幅な伸びを見せた。国家エネルギー局が発行したグリーン証書の総数は4億8600万枚に上り、前年上半期の13倍に達した。

「グリーン電力証書制度」の向上を目的とした一連の政策の導入により、グリーン電力証書の申請の場面は拡大し続けている。今年上半期6か月間に、風力発電向けに1億9700万枚、従来型水力発電向けに1億200万枚、太陽光発電向けに1億3300万枚の証書が発行されたという。

 パイロット・プログラムとして2017年に始まった中国のグリーン電力証書制度は、企業や個人が再生可能エネルギーを自主的に購入することを可能にした。それ以来、累計で約7億700万枚のグリーン電力証書が発行されている。各証書は毎時1メガワットの再生可能電力消費量を表し、それを公開市場で取引することができる。

 国家エネルギー局は、大規模な国有企業、多国籍企業、輸出型企業を指導する努力を強化することを約束した。これは、グリーン電力証書の購入・利用を通じてグリーン電力消費を推進し、グリーンで低炭素社会と経済への転換と中国の「デュアルカーボン目標」(30年までにカーボンピークアウト、60年までにカーボンニュートラルを目指す目標)の実現を、より強力に支援するためである。

 国家発展・改革委員会によると、すべての再生可能エネルギープロジェクトは、グリーン電力証書を得る資格があり、その証書を企業に販売することで、その企業の電力消費が再生可能エネルギーによるものであることを証明することができる。

 これは、国内の再生可能エネルギー市場の発展をさらに進める試みである。グリーン電力証書の販売による収入は、発電会社または再生可能エネルギープロジェクトのオーナー企業に入り、再生可能エネルギーの電力販売と並ぶ収入源となるからだ。(c)東方新報/AFPBB News