国際社会は中国の「貿易促進援助」での貢献に高い評価
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【8⽉6⽇ Peopleʼs Daily】貿易促進援助とは、援助を通じて発展途上国が抱える貿易関連の問題を解決し、特に後発開発途上国(LDC)の貿易能力を向上させる取り組みだ。
中国政府は先ごろ開催された世界貿易機関(WTO)の貿易促進援助関連の会議で、食糧安全のための中国の実践をテーマにした分科会を主催した。この分科会では菌草技術の開発者である林占熺(Lin Zhanxi)教授と中国のブルンジ援助農業専門家チームのリーダーである楊華徳(Yang Huade)氏が、LDCの食糧安全問題の解決での中国の取り組みの成果を紹介した。
菌草技術とは、木材ではなく草を利用するキノコの栽培技術で、キノコにより現金収入を得られる以外に、家畜用飼料の生産、土壌の改善や流失防止など、さまざまな効用がある。
46歳女性のカブカブ(Kabukabu)さんは、フィジーのナイタシリ州(Naitasiri)の住民で、中国が設立した施設で2019年に菌草技術の研修を受けた。カブカブさんはその後、女性や障害者、若者を率いて菌草技術を用いたキノコ栽培に取り組んだ。カブカブさんは分科会で、菌草技術について「素晴らしい贈り物です。この技術のおかげで私たちは収入を増やし、生活を改善できました」と述べた。
ブルンジ国家協力経済開発庁のエブラール・ンダイケジェ(Evrard Ndayikeje)長官は、ブルンジは中国の支援により稲作技術を導入して農業バリューチェーンを構築して米の取り引きを大きく発展させ、2024年に新興発展途上国、2060年に先進国になる目標を目指して努力していると紹介した。
北京外国語大学(Beijing Foreign Studies University)国際関係学院の宋微(Song Wei)教授は、「2005年12月のWTO第6回閣僚会議で貿易促進援助が提案されました」「中国は積極的に応え、国際的な義務を履行し、貿易促進援助により他の発展途上国、特にLDCの貿易能力を向上させています」と述べた。
商務部国際貿易経済協力研究院の西アジア・アフリカ研究所の毛小菁(Mao Xiaojing)所長によると、中国が続けてきた貿易促進援助には「貿易関連のインフラ建設、交通輸送や貿易促進の条件改善」「LDCには商品品目の98%で関税免除」「中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)などでのLDCへのブースの無料提供」「技術支援と人材育成で相手国の生産能力を向上し貿易の規模を拡大し構造を改善」などの内容も伴う。
中国は電子商取引(EC)分野でも、相手国に貢献している。中国のEC関連会社は、アフリカ諸国の多くで中国その他の市場向けの越境EC販売の方法を教えている。そのことで、現地の人々の収入増や就労能力の向上、女性の雇用と発展の支援にも積極的な効果が出ている。
国連工業開発機関(UNIDO)のゲルト・ミュラー(Gerd Muller)事務局長は、中国が実施している多くの援助プロジェクトがLDCの生産能力を向上させ、その持続可能な発展を推進していると述べた。WTOのLDCユニットの責任者であるタウフィクル・ラーマン(Taufiqur Rahman)氏は中国の発展が他の発展途上国に力と手本を提供しており、中国の貿易援助がLDCの自立した発展を助けていると述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News