歴史的囚人交換は「プーチン氏の勝利」 トランプ氏
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【8月3日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は2日、西側諸国とロシアの間での東西冷戦(Cold War)終結以来最大となった囚人交換について、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の「勝利」との見方を示すとともに、合意の詳細について根拠のない臆測を並べ立てた。
トランプ氏はビジネスニュース専門局FOXビジネスのインタビューで、囚人交換が米国にとっていかにマイナスかを力説し、実現にこぎ着けたジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の功績をおとしめる主張を展開。
「ロシア側は素晴らしい取引をした」として、囚人交換を「プーチン氏の勝利」と呼んだ。米国人記者のエバン・ゲルシコビッチ(Evan Gershkovich)氏らが帰国したのは「素晴らしい」ことだが、「これらの取引は非常にまずい」前例になるとし、「途方もない数の拉致につながるだろう」と述べた。
米国のジェイク・サリバン(Jake Sullivan)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は記者会見で、ホワイトハウス(White House)は囚人交換を円滑に進めるために金銭にも制裁にも頼っていないと説明していた。
しかしトランプ氏は1日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「わが国はロシアに金銭も払っているのか、殺人犯や凶悪犯も釈放しているのか」と疑問を提起。
「わが国が何事においても、特に人質交換において良い取引をしたためしがないので、興味があるだけだ。わが国の『交渉人』はいつも国家の恥さらしだ」とこき下ろした上で、自身は「多くの人質」を解放させた上、相手国には「何も与えなかった」と主張した。
バイデン氏は、トランプ氏が自分なら譲歩せずに囚人解放を実現できたと主張していることについて記者団に問われると、「なぜ大統領だった時にやらなかったのか」と一蹴した。(c)AFP