【8月1日 AFP】パリ五輪は31日、卓球男子シングルス2回戦が行われ、世界ランキング1位の王楚欽(Wang Chuqin、中国)が同26位のトルルス・モレガルド(Truls Moregard、スウェーデン)に2-4で敗れる波乱があった。王は前日に出場した混合ダブルス決勝でラケットが破損するアクシデントに見舞われていた。

 王は孫穎莎(Sun Yingsha)とのペアで混合ダブルスを制した後、試合後の写真撮影で殺到したカメラマンにラケットを誤って折られ、直後には「少し感情をコントロールできなかった」と怒りをあらわにしていた。

 卓球選手にとって使い慣れたラケットとラバーは死活問題になるが、モレガルドに敗れた後の取材では「試合にあまり影響はなかった」と敗戦を予備のラケットのせいにすることはせず、「ただ相手が非常にいいプレーをしただけ」と語った。今後は男子団体戦に出場する。

 一方、番狂わせを演じたモレガルドは、コートに倒れて歓喜し、勝利に信じられないといった様子で顔を手で覆った。

 王との過去の対戦では8戦全敗だったが、「きょうは勝てる気がしていた」と明かし、「今までは1ゲームを取れたかどうかという感じだったのに、この五輪で勝てるなんて信じられない」と喜んだ。

 また、「選手は少なくともラケットは10本、ラバーは500枚持ってきているはず。だからラケットを失ったかどうかは関係ない。自分はどのラケットがメインで、どのラケットが3本目かも知らない」と述べ、王の調子は100パーセントではなかったが、それとラケットの問題は関係ないとコメントした。(c)AFP