【7月31日 AFP】南米ベネズエラの首都カラカスでは30日も、大統領選でニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の再選が発表されたことに抗議する大規模デモが行われた。前日には11人が死亡、数十人が負傷したが、この日は他の都市などでも混乱は見られなかった。

 マドゥロ政権の影響下にあるとされる全国選挙管理委員会(CNE)はマドゥロ氏の勝利を宣言したが、国外からも詳細な開票結果を公表するよう求める声が高まっている。

 これに対しマドゥロ氏は、抗議行動に伴う「犯罪的暴力や死傷、破壊行為」の責任は野党側にあると反論している。

 人権NGO「フォロ・ペナル(Foro Penal)」によると、これまでに未成年2人を含むデモ参加者少なくとも11人が死亡した。代表のアルフレド・ロメロ(Alfredo Romero)氏は、この他多数が負傷し、少なくとも177人が逮捕されたとし、「人権の危機」だと指摘している。

 CNEはマドゥロ氏の得票率は51%、野党連合候補の元外交官エドムンド・ゴンサレス(Edmundo Gonzalez)氏は44%と発表したが、投票前の独立世論調査ではゴンサレス氏の大勝が見込まれていたため、野党側は結果は受け入れられないとしている。(c)AFP/Barbara Agelvis and Javier Tovar