【7月31日 Xinhua News】中国外交部の林剣(りん・けん)報道官は30日の記者会見で、日本が中国国内に遺棄した化学兵器の廃棄に関する覚書に中日両政府が署名してから同日で25年になることを受け、中国の懸念を厳粛に受け止め、廃棄プロセスを全力で加速するよう日本側に強く促すと表明した。

 林報道官は次のように述べた。日本が中国に化学兵器を遺棄したことは、日本軍国主義が中国侵略戦争期間に犯した重大犯罪の一つであり、今もなお中国人民の生命と財産、生態環境の安全に深刻な脅威をもたらしている。中国は日本の遺棄化学兵器問題を非常に重視しており、日本に対し化学兵器禁止条約と中日両政府間の覚書の規定に従い、遺棄化学兵器を一日も早く安全に、一つ残らず、徹底的に廃棄するよう促してきた。

 日本は中国の大きな協力の下、これまでに約13万発の遺棄化学兵器を発掘・回収し、約10万発を廃棄した。しかし、日本の取り組みが不十分かつ不均衡であることから、廃棄プロセスは全体として依然大きく遅れ、廃棄計画は既に4回も期限を過ぎており、一部の重要で難しい問題はいまだ解決できず、廃棄の進捗を著しく妨げている。

 遺棄化学兵器という害毒の除去は、逃れることが許されない日本の歴史的、政治的、法的責任である。中国は日本に対し、中国の懸念を厳粛に受け止め、確実に約束を守って責任を果たし、全方位的に取り組みを拡大して、遺棄化学兵器の処理プロセスを全力で加速するとともに、関連の廃棄計画を包括的かつ完全、正確に実行し、一日も早く中国人民にきれいな国土を返すよう強く促す。(c)Xinhua News/AFPBB News