【7月29日 AFP】パリ五輪の開会式直前に組織的な破壊行為受け、運行が大幅に乱れたフランスの高速鉄道TGVが29日、通常通りの運行に戻った。環境・国土結束省の交通担当大臣パトリス・ベルグリート(Patrice Vergriete)氏が明かした。

 フランスでは26日早朝、鉄道の戦略的要所3か所で放火が発生。犯人の特定には至っておらず、また、パリ五輪の開会式に合わせた犯行だったのかも分かっていない。

 週末に復旧作業が行われ、各線は段階的に通常ダイヤに戻り、「今朝は全ての線が運行している」とベルグリート氏はラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)に話した。

 今回の事件により、80万人に影響が出たが、最終的には70万人が目的地に到着できたという。

 同氏によると、事件発生以降、ドローン50機、鉄道警備員250人、保守管理職員1000人が投入され、総延長2万8000キロにおよぶ高速鉄道網の監視態勢が強化された。

 ベルグリート氏は、今回の事件の被害額は数百万ユーロとなるとの見通しを示した。(c)AFP