【7月26日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は25日、敵対関係にあるイランが自身を暗殺した場合、同国を地球上から消滅させるよう呼び掛けた。

 トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「彼ら(イラン)が『トランプ大統領暗殺』を実行するなら、それは常に起こり得ることだが、米国がイランを跡形もなく消し去ることを、地球上から消滅させることを願う。そうしないなら、米国の指導部は『腰抜けの臆病者』と見なされるだろう!」と述べた。

 トランプ氏の投稿には、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相が米連邦議会で、イランによるトランプ氏暗殺計画疑惑に言及する動画が添えられていた。

 米メディアは先週、イランによるトランプ氏暗殺計画の情報を米当局が入手したのを受け、米大統領警護隊(シークレットサービス)が数週間前に同氏の警備を強化したと報じた。本件は、最近起きた20歳の男によるトランプ氏暗殺未遂事件とは無関係だという。

 大統領時代の2019年、トランプ氏は類似の発言で議論を呼んだ。トランプ氏はこの時、「米国の何か」を攻撃すれば、イランを「跡形もなく消滅させる」と脅した。トランプ氏が新たな制裁措置を発動したのを受け、イラン当局が両国の外交の道は永遠に閉ざされたと述べた後の発言だった。

 トランプ氏は大統領時代、北朝鮮に対しても「世界がかつて見たことがないような炎と怒り」で脅したが、やがて同国の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong Un)朝鮮労働党総書記と友好な関係を築き、しばしば両者の「愛」にさえ言及している。(c)AFP