【7月24日 Xinhua News】中国湖北省宜都市には楊守敬(よう・しゅけい)大道や楊守敬小学校、楊守敬中学校、楊守敬旧居など、宜都出身で清朝末期から中華民国初期の歴史地理学者、金石学者、目録版本学者、書家、蔵書家の楊守敬の名を冠した施設があり、市民生活に溶け込んでいる。楊守敬は中日文化交流の懸け橋になったことでも知られる。

 宜都市博物館の張運紅(ちょう・うんこう)館長によると、駐日公使の随員として日本に赴任した楊守敬は特に書道で日本に与えた影響が大きいという。「近代日本書道の祖」とあがめられ、日下部鳴鶴や松田雪柯などの日本の書家も教えを仰いだ。

 博物館2階では「国学大師楊守敬特別展」が開かれ、楊守敬が促した中日文化交流活動の数々が展示されていた。楊守敬旧居の素朴な木造家屋の中には多くの書が掛けられ、日本からの参観者が揮毫(きごう)したものもある。日本の学者が考証した日本の現代書壇系統図なども展示されている。

 市では「楊守敬文化活動ウイーク」が間もなく開幕する。同市共産党委員会宣伝部の何英(か・えい)部長は、楊守敬が作り上げた文化を守り、発揚し、ブランド化するためのイベントだと説明。「イベントを契機に楊守敬文化に関する国内外の交流をさらに増進していきたい」とし、交流・研究討論活動への日本からの参加も歓迎すると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News