【7月17日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)が実効支配するパレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)の民間防衛当局は16日、イスラエルによる爆撃が1時間に3回行われ、48人が死亡、数十人が負傷したと発表した。うち1件は学校が標的となった。

 イスラエルはこのうち2件の攻撃について実施したことを確認している。

 防衛当局トップは、中部ヌイセラト(Nuseirat)避難民キャンプの国連(UN)運営のラジ(Al-Razi)学校では、25人が死亡したとAFPに話した。

 その他、南部ハンユニス(Khan Yunis)のマワシ(Al-Mawasi)地区への攻撃では少なくとも18人が死亡し、25人が負傷。北部ベイトラヒヤ(Beit Lahia)では、交差点近くに立っていた5人が死亡した。

 イスラエル軍は「テロリスト」がヌイセラトの学校から自軍を攻撃していたと主張。またマワシ地区への攻撃についてはハマスの「部隊指揮官」が標的だったと明かした。

 ガザ地区では、ここ10日間で少なくとも学校7施設がイスラエルの攻撃を受けた。その多くは国連が運営していたが、昨年10月のガザ侵攻開始以降ほとんどが避難民の収容施設となっている。

 マワシ地区では13日にも大規模な空爆があり90人以上が死亡している。この時の攻撃についてイスラエル軍は、イスラム組織ハマス(Hamas)の軍事部門トップ、モハメド・デイフ(Mohammed Deif)氏らが標的だったと発表した。

 当時、マワシ地区はイスラエル軍によって「安全地帯」に指定されており、避難民数万人がキャンプに身を寄せていた。

 ガザ地区の病院事業を統括するモハメド・ザクト(Mohammed Zaqut)氏はAFPに、イスラエル軍は「安全地帯に指定したマワシ地区で虐殺を実行した。人口密度が高く、小型のミサイルでも多数の死傷者が出ることは明白だった」と話した。(c)AFP