ハマス、停戦交渉を離脱と警告 民間人「虐殺」受け
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【7月15日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)の当局者は14日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)での戦闘をめぐるイスラエルとの停戦交渉を離脱すると警告した。ハマスの軍事部門トップを標的にした空爆で多数が死亡したり、学校が繰り返し攻撃されたりしていることなどを理由に挙げた。
イスラエル軍は13日、ハマスの軍事部門トップ、モハメド・デイフ(Mohammed Deif)氏を標的に南部マワシ(Al-Mawasi)地区を空爆。ハマスの保健当局によると、少なくとも92人が死亡した。
デイフ氏は無事で、職務を続けているとされる。
イスラエル軍は翌14日には中部ヌイセラト(Nuseirat)難民キャンプにある国連(UN)運営の学校を攻撃。イスラエルは、戦闘員らが「隠れ家」として学校を利用していたと主張した。
ガザの民間防衛当局によれば、この攻撃で15人が死亡。避難民が身を寄せる学校が攻撃されるのは、1週間余りで5度目となった。
ハマス当局者は、カタールを拠点とする最高指導者イスマイル・ハニヤ(Ismail Haniyeh)氏の話として、「イスラエルの真剣さの欠如、継続的な引き延ばしと妨害の方針、非武装の民間人に対する継続的な虐殺」が交渉離脱を決めた理由だと述べた。
一方でハニヤ氏は仲介国に、イスラエル政府が「停戦合意と捕虜交換合意の締結に向け本気になる」なら、「交渉再開の用意はある」と話したという。
停戦に向けた協議はカタールとエジプトが仲介役を務め、米国の支援も受けながら数か月にわたり続けられている。(c)AFP