字幕:「再び独立国に」 移民急増のテキサスで上がる声
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■南北戦争という過去
テキサス独立運動は、分離の是非を住民投票で問うことを希望しているが、米国憲法には州の分離を認める条項はない。1861年にテキサスを含む南部の州が分離独立を宣言した際には、米国史上最悪の内戦となった南北戦争(Civil War)が引き起こされた。
テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)で州政治を研究する取り組み「テキサス政治プロジェクト(Texas Politics Project)」のジョシュア・ブランク(Joshua Blank)主任研究者によると、テキサス州には長年分離運動が存在しているが、その動きが主流になることは今後もないとの見方を示す。
ブランク氏は、メキシコ国境をめぐるテキサス州と連邦政府との対立は「分離独立派が、自分たちこそが主流派であると声高に叫び、自分たちの主張をよりもっともらしく見せるために利用するという状況を生み出したと思う」と指摘する。
ニューズウィークが2月に実施した世論調査ではテキサス州民の67%が米国の一部にとどまることを望んでいることが分かった。
分離運動支持者らは、メキシコ革命や南北戦争の時と異なり、今回は平和的に分離できると考えている。
だがブランク氏はその可能性は低いと言う。
「テキサス州は平和的に分離できない。米国が交渉で好条件を提示することはないだろう」
映像は2月20日撮影。(c)AFP/Moises AVILA