イスラエル、ハマス幹部標的に空爆 90人死亡
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【7月14日 AFP】イスラエルは13日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)南部でイスラム組織ハマス(Hamas)の軍事部門トップ、モハメド・デイフ(Mohammed Deif)氏を標的に空爆を実施した。ただ同氏の生死については「確証がない」としている。当局によると、この空爆で避難キャンプで少なくとも90人が死亡した。
イスラエル軍は、デイフ氏とハマスのハンユニス(Khan Yunis)旅団幹部のラファ・サラマ(Rafa Salama)氏を標的にしたと発表した。同軍は2人を「(昨年)10月7日の大虐殺の首謀者」と呼んでいる。
2人の生死は不明。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は13日夜、2人がこの攻撃で死亡したか「確証はない」と述べた。
イスラエル軍が空爆を実施したマワシ(Al-Mawasi)地区は、同軍が「安全地帯」に指定し、援助団体によれば数十万人が避難していた。エジプトなど周辺国は、同地区で死者が出たことを非難した。
ガザ保健当局によると、マワシ地区では少なくとも90人が死亡。うち女性と子どもが半数以上を占めるという。また、300人が負傷した。AFPは死傷者数を独自に確認できていない。
イスラエル軍はデイフ氏を標的とした攻撃について、「攻撃された地域は開けた場所で、木々に囲まれ、いくつかの建物や小屋があった。テント群ではなく、作戦施設だった」と主張した。
ハマスは声明で、イスラエルがデイフ氏を標的にしたという主張を否定し、「恐ろしい虐殺を隠蔽(いんぺい)する」のが目的だと述べた。
ガザ北部のガザ市(Gaza City)とその周辺でも、数週間にわたって激しい戦闘が続いている。民間防衛局は13日、シャティ(Al-Shati)避難民キャンプへの攻撃で少なくとも20人が死亡したと発表した。(c)AFP