NATO首脳会議閉幕、ウクライナ支援継続誓う
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【7月12日 AFP】米首都ワシントンで3日間にわたって開催されていた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は11日、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援継続を誓い、閉幕した。
加盟32か国となったNATOの創設75年式典も行われた今回の会議は、ロシアによるウクライナ侵攻開始から2年半を経て、ウクライナとの同盟関係を再確認する場となった。
NATOは今回、ウクライナに対し、地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット(Patriot)」の追加供与など、防空体制を強化するための新たな支援を約束した。
会議最終日の11日、NATO首脳らに対しウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、米国を中心とした支援国に対し、「われわれの勝利を目指すのであれば、わが国を守り救いたいのであれば、全ての制限を解除する必要がある」と述べ、ウクライナ軍によるロシア国内への攻撃を含む条件緩和を要求した。
これに対し、米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、軍上層部の助言を受けつつ、調整を行うべきかどうか「日々」状況を評価していると述べた。
一方、ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相はもっと明快に「これまでの措置やガイドラインを変更する動きはない」と返答。「ウクライナに最大限の支援を提供しつつ、ロシアとNATOの戦争にエスカレートしないようにすることが、われわれの責務だ」と述べた。
NATO首脳らは今回、ウクライナへの正式な加盟招待を見送ったことで、ゼレンスキー氏の期待をまたも裏切った。ただしその動揺を和らげるために、ウクライナのNATO加盟は「不可逆的」な道であると表現した。
ゼレンスキー氏は「ウクライナがNATOに招待され、加盟する日が来るよう、われわれは今もこれからも、あらゆる手を尽くしていく」と述べた。(c)AFP/Max DELANY