【7月10日 CGTN Japanese】7月10日、第10回尼山世界文明フォーラムが中国東部の山東省曲阜市で開幕しました。2010年に創設された尼山世界文明フォーラムは、孔子の故郷である曲阜市尼山で開催され、世界中の政府高官、儒教専門家、学者たちが文明間の交流と対話を促進する重要な場となっています。今年のテーマは「伝統文化と現代文明」です。

 開幕式では、山東省人民代表大会常務委員会の林武主任が基調演説を行い、「習近平主席は今年の5月22日から24日にかけて山東省を視察し、中華民族の現代文明建設の使命を担うよう要求した。山東は中華文明で重要な儒教文化の発祥地である。基盤と条件が整っている山東は中華民族の現代文明建設に大きな責任を持ち、大きな貢献をすべきである。私たちは文明の発信と交流に焦点を当て、宜昌世界文明会や国際孔子文化祭などの伝統的なプラットフォームをより高いレベルで構築していくとともに、国内外の友人に中国文化を理解してもらえるよう、よりいっそう力を入れていく」と述べました。

 本日のフォーラムには、日本の元首相で国際儒学連合会の理事長を務める福田康夫氏が参加し、「先月28日、習主席は平和共存五原則の70周年記念大会で平和共存五原則の現代的な意義を高く評価し、今後も着実に実行することを確信していると語った。和平共存を実現するためには、文化と文明の重要性を再考すべきだ。その意味でも、孔子の聖地で行われる第10回尼山世界文明フォーラムの開催には特別な意義がある。儒家の本質は社会に安定を目指し、そのための生き方を示すものだ。その普遍性は全世界に通用しうるものであり、どの時代にも当てはまる。儒家思想は世界中で受け入れられる理想的な理念になり得る」と語りました。

 尼山フォーラムは、中国の優れた伝統文化と世界の素晴らしい文化を広め、異なる文明間の交流や相互学習を強化することを目的としています。近年、フォーラムは中国の国際的影響力の拡大や文化的イノベーションの活力喚起に大きく貢献し、文化交流と相互学習の新たな高地を築き上げたとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News