【7月8日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は8日、ロシアがウクライナの5都市に40発以上のミサイルを発射したと述べた。少なくとも20人が死亡したとみられている。また、キーウでは小児病院が攻撃されたもよう。

 首都キーウにいるAFP特派員は、市中心部で爆発音が鳴り響き、黒煙が立ち上っているのを確認したと伝えた。

 ゼレンスキー氏はSNSへの投稿で「ロシアのテロリストが再び、ウクライナに大規模なミサイル攻撃を仕掛けた。キーウ、ドニプロ(Dnipro)、クリビーリフ(Kryvyi Rig)、スラビャンスク(Sloviansk)、クラマトルスク(Kramatorsk)が標的になった」と、南部および東部の主要都市の名を挙げた。

 ゼレンスキー氏はまた、キーウでウクライナ最大の小児科病院であるオフマディト(Okhmatdyt)病院が攻撃を受けたと明かした。死者数は不明だが、がれきの下に閉じ込められている人がいるという。

 ロシア軍は2022年2月のウクライナ侵攻開始以来、キーウをミサイルやドローンで繰り返し攻撃しているが、昼間の空爆は珍しい。

 キーウのビタリ・クリチコ(Vitali Klitschko)市長は、防空システムが撃墜した発射物の破片が、首都中心部の二つの地区に落下したと明らかにした。市当局によると、公的施設1か所と家屋数棟が損壊した。

 市長は現時点の情報で3人が負傷し、うち1人は入院したとSNSの投稿で述べた。小児医療施設が損壊したとしたが、詳細は明らかにしていない。当局者の情報によると、キーウでは7人が死亡したとの情報もある。

 他方で、中部クリビーリフの市長も同日、ロシアによる同市への攻撃で少なくとも10人が死亡、31人が負傷したと発表した。

 映像はキーウで8日撮影。(c)AFP