【7月8日 AFP】日本とフィリピンは8日、自衛隊と比軍をお互いの領土に配備することを認める「円滑化協定(RAA)」に署名した。中国の海洋進出に直面する中で連携強化を図るねらいがある。

 木原稔(Minoru Kihara)防衛相と上川陽子(Yoko Kamikawa)外相がフィリピンの首都マニラを訪れ、フィリピンのギルベルト・テオドロ(Gilberto Teodoro)国防相とエンリケ・マナロ(Enrique Manalo)外相と会談。RAAの調印式が行われた。

 RAAは、自衛隊と比軍が訓練や作戦などのために、お互いの領土に部隊の派遣する際に必要となる取り決めをあらかじめ準備するもので、日比両政府は昨年11月から協議を行っていた。

 南シナ海(South China Sea)をめぐる中国とフィリピンの対立は激化している。

 先月17日には、アユンギン礁(セカンド・トーマス礁、Second Thomas Shoal)への補給任務に当たっていたフィリピン軍の船3隻を、刃物や棒、おのを持った中国海警局の職員が取り囲み、船に乗り込むという事態が発生。フィリピン兵が親指を切断する重傷を負っている。(c)AFP/Cecil MORELLA