【7⽉7⽇ Peopleʼs Daily】国家エネルギー集団の平荘煤業元宝山露天掘り炭鉱で稼働するパワーショベルの運転室には誰もいない。操作しているのは3キロ離れたところにいるスタッフだ。粉じんや騒音に悩まされることは、もはやない。中国では多くの露天掘り炭鉱にハイテクが導入されている。

 中国では石炭由来のエネルギーがエネルギー消費量全体に占める割合が55%以上だ。エネルギーのグリーン発展では、石炭を使わないのでなく、国情に即して石炭のクリーン化利用を推進せねばならない。石炭のクリーンで高効率な利用を推進することは、エネルギー供給の確保と汚染と炭素排出削減を統一的に両立させるための、現実的な方法だ。

 石炭の化学工業原料としての利用効率も高めねばならない。例えば陝西未来能源化工は石炭製油装置から生産された油脂成分を原料にして上質で融点の高いフィッシャー・トロプシュワックスを生産している。このワックスはプラスチック製品やゴムタイヤの製造に利用できる。また、石炭ガスを原料に高付加価値の無水エタノールを作り、セ氏氷点下20度でも正常に使用できる「極寒軽油」の製造に役立てている。より多くの高付加価値で特化され差別化された製品を開発すれば経済効果を生み出すことができ、産業チェーンやサプライチェーンの安定にも役立つ。

 石炭の生産過程ではしばしば危険が発生する。炭鉱のスマート化建設を推進することで、リスクの高い作業を担当する人を減らし、安全性と効率の向上を後押しすることができる。山東省(Shandong)のある炭鉱ではスマート化により、15人が必要だった作業現場が5人で切り盛りできるようになり、石炭の月平均生産量は逆に約50%向上した。中国全国で4月末時点までに、スマート化採炭作業場1922か所、スマート化掘削作業場2154か所が建設された。このことで、鉱山用IoT(モノのインターネット)や石炭機械設備製造などの産業が力強くけん引された。

 国能準能集団鉱山生態観光区は、炭鉱掘削のために発生した陥没地を整備して、農業体験や採炭現場の観光などが一体になったテーマパークに「変身」させたものだ。徐鉱集団では、選炭で残ったボタを道路の建設やれんがの製造などに使い、大きな成果を得た。石炭関連で解決が難しい炭素排出問題に対しては、二酸化炭素の捕集や利用、封じ込めの技術が各地で模索されている。例えば、石炭火力発電所から捕集した二酸化炭素は溶接や食品にも使えるドライアイスなどに利用するなどだ。技術コストが高くて成熟度も不十分などの問題を解決すれば、石炭は低炭素エネルギー源になる見通しだ。

 石炭は自然の贈り物だ。グリーン・低炭素技術の開発を加速し、産業構造の改善と高度化を推進し続ければ必ずや、より多くの「黒いダイヤ」を「グリーンのダイヤ」に転換し、経済の質の高い発展にエネルギーを添えることができる。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News