中国の卒業シーズン 伝統的要素を取り入れた大学式服が大人気
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【7月4日 CGTN Japanese】6月末から7月初めにかけて、中国各地の大学は卒業シーズンを迎えています。ひもを結んで作るボタンやかんざしなどの髪飾り、雲肩(女性の肩周りにつける飾り)、馬面裙(マミアン・スカート)など伝統的な衣装やアイテムが卒業生に愛用され、卒業写真には中国のロマンがにじみ出ています。
山東大学の大学式服には「魚躍龍門」の模様があしらわれたフードが付いています。北京中医薬大学の式服には「懸壺済世」(医師が慈悲の心を持って優れた医術で人々を救うこと)を意味するひょうたん形のタッセルがデザインされています。中国人民大学の式服のフードと袖口には宝塔山と延河の水が刺しゅうされています。北京郵電大学の式服の襟にはモールス信号で示された校訓が印刷されています。これらのデザインは卒業生に対する母校の期待を示しているだけでなく、キャンパス文化と伝統的な要素の融合も反映しています。
大学式服はもともと西洋に由来し、角帽、タッセル、ガウン、フードという四つの部分から構成され、服装のスタイルや使用シーンなどについて厳格な規定があり、厳かな雰囲気を醸し出しています。しかし、そのマンネリ化したデザインは個性を大切にする若者のニーズを満たすことができなくなっています。中国の各大学は伝統的な大学式服に基づき、中国スタイルの美学要素や各大学の歴史的文化要素を取り入れ、中国と西洋をマッチさせ、それぞれの特色を持つ斬新なデザインが人々の目を引き付けています。
同時に、多くの卒業生がかんざしや団扇、唐傘、マミアン・スカート、雲肩などの中国式要素を取り入れて伝統的な式服を「改造」し、Z世代(1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代)の若者の伝統文化に対する愛着を表しています。報道によると、関連するネットショップに注文が急増し、撮影サービス付き衣装レンタルが歓迎され、海外の留学生向けにも販売されているとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News