【7月4日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は4日、カザフスタンの首都アスタナで始まった上海協力機構(SCO)首脳会議で、SCOは公正で多極的な世界の形成を進めると述べた。

 プーチン氏は、首脳会議で承認される予定の宣言について「すべてのSCO参加国が、公正で多極的な世界秩序の形成にコミットしていることを強調している」と明らかにした。

 3日に行われた習氏との個別会談でも、SCOが「公正で多極的な世界秩序の主要な柱の一つ」としての役割を強化していると述べていた。

 プーチン氏はまた、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領とも会談。エルドアン氏はプーチン氏にトルコ訪問を招請した上で、ウクライナ侵攻に関し、「(ロシア、ウクライナ)双方を満足させる公正な平和」を訴えた。エルドアン氏は両国の和平交渉の仲介を試みてきた経緯がある。

 首脳会議では、イスラム主義組織タリバン(Taliban)政権下のアフガニスタンの処遇が議題の一つになるとみられる。アフガンはSCOのオブザーバー国だが、タリバンが2021年に権力を奪還して以来、首脳会議に参加していない。

 SCOの正式加盟国でタリバン政権を承認している国はないが、中国は駐アフガン大使を正式に任命しており、またカザフはテロ組織認定リストからタリバンを除外している。ロシアもカザフに追随するとしている。

 今回のSCO会議では、ロシアのウクライナ侵攻を支持しているとして西側の制裁下にあるベラルーシが10番目の正式加盟国として承認されている。(c)AFP