【7月3日 AFP】インド北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州ハトラス(Hathras)で2日、ヒンズー教の行事に参加していた信者が過密状態の中で次々に転倒し、少なくとも116人が死亡した。同国で起きた雑踏事故としてはここ約10年間で最悪のものとなった。

 大勢の信者が、著名な宗教指導者の説教を聞くため集まっていた。終了後、信者が現場から離れようとしていたところ、砂ぼこりが巻き起こり、パニック状態になった。

 人々は圧迫されたり踏みつけられたりし、重なり合って倒れた。道路の側溝に落ち込んだ人もいた。

 同州の当局者はAFPに、「信者が退場していた時に砂ぼこりが起きて視界がさえぎられたことで、混乱状態となり、悲劇につながった」と語った。死者116人が確認されたほか、少なくとも18人が負傷しているとした。

 警察幹部は、「参加申請人数を上回る信者が集まった」もようだと述べた。

 州の医療責任者は、犠牲者の大半は女性だと話した。

 インドでは宗教行事の際に多数が死亡する事故がたびたび発生している。2016年には南部ケララ(Kerala)州のヒンズー教の寺院で花火が原因で大規模な爆発が起き、少なくとも112人超が死亡。2013年にも中部マディヤプラデシュ(Madhya Pradesh)州の寺院近くの橋で雑踏事故が起き、115人が犠牲になった。(c)AFP