マキロイが無言で全米OP去る 急失速で10年ぶりメジャーV逸
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【6月17日 AFP】男子ゴルフの今季メジャー第3戦、全米オープン選手権(2024 US Open Championship)で、最終日の終盤に失速して10年ぶりのメジャー制覇を逃したロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)が、競技後のメディア対応をせずに会場を後にした。
マキロイは残り5ホールでブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau、米国)と2打差のトップに立ち、10年ぶりのメジャー制覇へ絶好のチャンスをつかんでいたが、上がり4ホールで3ボギーをたたくまさかの失速を喫した。最後にメジャー勝利を飾った2014年の全米プロゴルフ選手権(2014 PGA Championship)後、メジャーではこれが通算21回目のトップ10フィニッシュとなったが、長年待ち望んだトロフィーは指の先からすり抜けていった。
15番のボギーでリードが1打になると、16番でも1メートル弱のパーパットがカップをなめ、デシャンボーに追いつかれた。そして首位タイで迎えた18番でも、1.2メートルのパーパットを外し、デシャンボーに1打差で優勝を譲り渡した。
テレビカメラはデシャンボーが決勝のパーパットを沈めるところをマキロイが確認し、キャディーと共に会場を後にする姿を捉えた。その数分後には駐車場で荷物を車に積み込み、会場を去る様子が目撃された。
5月に離婚申請を発表した(離婚は後に撤回)翌日にさえ、取材に応じていたマキロイだが、準優勝の賞金230万ドル(約3億6200万円)は慰めにならなかったとみられ、痛恨の敗戦だったことを物語るかのように無言で姿を消した。
デシャンボーは「彼がこの先、メジャーを複数回勝つのは間違いない。彼の中の火は大きくなり続けると思う」とコメント。5位タイに入ったマチュー・パボン(Matthieu Pavon、フランス)は、極限の緊張感の中でマキロイが感じていた重圧について「結局のところ、僕らもみんな人間なんだ」と話し、「望めば望むほど手に入れるのは難しくなる。自分に一番期待しているのも自分自身。厳しい状況ほどプレッシャーも大きくなる。もしかしたら、きょうの彼はそうしたプレッシャーに襲われていたのかもしれない」と想像した。(c)AFP/Jim SLATER