現存する世界最古級の写本、6.1億円で落札 英
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【6月12日 AFP】英ロンドンで11日、個人所蔵では世界最古で、現存する書物としても最古の物の一つとされる写本が11日、競売大手クリスティーズ(Christie's)でオークションにかけられ、306万5000ポンド(約6億1500万円)で落札された。
「クロスビー・スコイエン写本(Crosby-Schoyen Codex)」は、ノルウェーの実業家で希少本収集家のマーティン・スコイエン(Martin Schoyen)氏が所蔵していたもので、聖書中の「ヨナ(Jonah)書」と「ペテロ(Peter)の手紙」の第1の手紙を完全に写した、最古の文書が含まれている。
写本は4世紀ごろに現在のエジプトで1人の修道士によって書き写されたもので、少なくとも1600年以上はたっており、1450年代に書かれた有名なグーテンベルク聖書(Gutenberg Bible)などよりはるかに古い。
1950年代にエジプトの農業従事者によって発見された。パピルス紙の両面にコプト語で書かれ、現在はプレキシガラスに挟んで保存されている。巻物の片面に文字が書かれているのが一般的だった当時の筆記技術の進歩を示している。(c)AFP