【6月11日 AFP】血液中のコレステロール値を下げる物質「スタチン」を発見した遠藤章(Akira Endo)氏が5日、死去した。90歳。学生時代に遠藤氏に師事した研究者、蓮見惠司(Keiji Hasumi)氏が11日、明らかにした。

 コレステロール値を下げるスタチンは、心臓発作や脳梗塞を予防する効果があり、世界で最も多く処方される薬剤の一つ。

 蓮見氏は、遠藤氏によるスタチンの発見について、ペニシリンの発見と同等の価値と影響があったとAFPに語った。

 米医療機関ジョン・ホプキンス・メディスン(Johns Hopkins Medicine)によると、2億人以上がスタチンを服用している。複数の研究では、スタチンの市場規模は2023年に150億ドル(約2兆3600億円)に達しており、今後も成長を続けるとみられている。(c)AFP/Hiroshi HIYAMA