米国務長官、イスラエルでガザ新停戦案推進 野党指導者らと会談へ
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【6月11日 AFP】前日イスラエル入りしたアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は11日、ガザ紛争の新停戦案を推進するため、ネタニヤフ政権を離脱した閣僚や野党指導者と会談する。
ブリンケン氏は、9日にイスラエル戦時内閣を離脱した中道派のベニー・ガンツ(Benny Gantz)前国防相とテルアビブ(Tel Aviv)で会談する他、前首相で野党指導者のヤイル・ラピド(Yair Lapid)氏との会談も予定している。
中東歴訪中のブリンケン氏は10日、エルサレムで約2時間にわたり、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と会談。ガザ紛争の停戦に向けて米国が起草した国連安全保障理事会(UN Security Council)の決議案について議論した。
国連安保理は同日、イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の双方に新停戦案の受け入れと履行を求める同決議案を採択した。
米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド(Linda Thomas-Greenfield)国連大使は国連総会後、安保理は「和平に一票を投じた」と評価。「安保理は、新停戦案を受け入れよという明確なメッセージをハマスに送った。イスラエルはすでに受け入れており、ハマスが同様に応じれば、戦闘は今日にでも停止できる」と述べた。
ハマス側は10日、安保理の採択を歓迎し、仲介国と協力する用意があると強調した。
またパレスチナ自治政府(PA)のマハムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長も、採択を「正しい方向への一歩」と表現し歓迎した。
ヨルダン川西岸(West Bank)を統治するPAについては、現在ハマスが実効支配するガザ地区(Gaza Strip)でも統治にかかわることに米国は期待を示している。(c)AFP