【6月11日 AFP】サッカースペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)でプレーするビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)は10日、昨季のバレンシア(Valencia CF)戦で自身に人種差別的な暴言を浴びせた相手ファン3人に、執行猶予付き禁錮8月の有罪判決が言い渡されたことを歓迎した。

 バレンシアの裁判所は被告人(身元非公表)に対し、人種差別を動機とした加重要因を伴う道徳的品位に反する罪で有罪判決を下した。2年間のスタジアム出入り禁止処分も下された被告3人はこれまで犯罪歴がなく、収監はされないことになった。スペインでは初犯で2年未満の禁錮刑の場合、執行猶予がつくのが慣例となっている。

 ブラジル代表のFWビニシウスは、「スペイン史上初のこの有罪判決は、自分のためではなく、黒人の人々全員のためのものだ」「だけどいつも話しているように、自分は人種差別の被害者ではない。人種差別者の破壊者だ。他の人種差別主義者はこれを恐れ、恥じて、陰に隠れるがいい。さもなくば、俺がここで代償を支払わせてやる」とソーシャルメディアに投稿した。

 また、スペインプロリーグを管轄するラ・リーガ(La Liga)とレアルに対し、「歴史的な判決をもたらしてくれた」と感謝した。

 2023年5月21日にバレンシアの本拠地メスタージャ・スタジアム(Mestalla stadium)で起きたこの事件では、ビニシウスが相手ファンから罵声を浴びせられたり、猿まねをされたりして試合が一時中断。暴言を吐いたと思われるファンをビニシウスが指さし、スタジアム関係者が人種差別をやめるよう要求した後、試合は再開された。

 レアルは声明で、被告3人が不正行為を認めてビニシウスとクラブをはじめ、「自分たちの振る舞いによって見下されたり不快な気持ちにさせられたりした」人々全員に対し、謝罪文を出したと公表。また、ファンに対して「人種差別や不寛容」なあらゆる表現を避けるよう促した。(c)AFP