【6⽉18⽇ Peopleʼs Daily】中国・広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)には、先端技術産業を発展させるための施設が複数ある。スタートアップ企業などを多く入居させ、レベルの高い専門家を多く出入りさせることで、「知の相乗作用」を発生させる取り組みだ。

 その重要な施設の一つが光明科学城だ。光明科学城は合成生物産業の発展を促進するために産業誘導基金を設立し、専門産業パークを建設し、産業生態系を整備した。この合成生物産業の策源地となる取り組みはゼロからの出発だったが、わずか数年で関連企業が90社以上も集結し、総評価額は約270億元(約5840億円)に達した。

 脳の解析とシミュレーションの分野は、光明科学城にとっての重要な取り組み対象の一つだ。関連設備が次々に導入され、深セン医学科学院などの同分野をけん引する多くの機関との連携も行われている。

 会社の成長と状況の変化によって、入居した施設から別の施設に移転する事例もある。例えば中国科学院深セン先進技術研究院脳認知脳疾患研究所の蔚鵬飛(Wei Pengfei)研究員のチームは、開発を手がけた非侵襲脳マシンインターフェース設備技術が成熟に近づいたことを受けて、会社組織の深セン中科華意科技を設立した。入居先は深セン市脳科学技術産業イノベーションセンターだった。

 蔚研究員によると、同センターには高レベルの科学研究や臨床研究の機関、川上・川下企業、専門的な投融資機関が集まることで、脳科学イノベーション連合体が形成されている。研究者と創業者が「ご近所」に存在することで、スタートアップ企業の急成長が支援されている。深セン中科華意科技はさらに同センターを「卒業」し脳科学・脳型知能産業パークに移転した。中国科学院深セン先進技術研究院を巣立って成長した脳科学関連企業は現在までに14社に達し、総評価額は22億元(約480億円)を超えた。

 森瑞斯生物科技(深セン)の出発地点は光明科学城だった。起業時にはたった2、3人だったが、現在までに資金を3億元(約65億円)近く調達し、従業員は200人に近い。会社が関わった科学論文が権威ある国際的学術誌のネイチャー(Nature)にも掲載されたこともある。同社は創業5年足らずで評価額10億元(約220億円)を超える合成生物産業界の「創業の新星」に発展した。

 同社の共同創業者である羅小舟(Luo Xiaozhou)氏は「完全な産業科学技術革新チェーン(に組み込まれていること)が、弊社の最大の強みです」と語った。

 広東省発展改革委員会の責任者は、「広東省は科学技術と産業の深い融合を推進する過程で、先を読んでバイオ製造産業を配置しました。世界トップの合成生物学の技術関連インフラを構築し、関連業界を革新するための支援プラットフォームを構築しました。過去3年で、中国全国の合成生物学産業の企業の2社に1社が広東省に進出しました」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News