【6月10日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2024)は9日、男子シングルス決勝が行われ、大会第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は3-6、6-2、7-5、1-6、2-6で第3シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)に敗れ、悲願の四大大会(グランドスラム)初優勝を逃した。

 ズベレフは2020年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)以来となる自身2度目のグランドスラム決勝でセットカウント2-1とリードしたが、そこから逆転を許した。

 試合後の会見では「今回はできることをすべてやったと思う」と話した。2セットアップからドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れた4年前の全米決勝に続き、あと1セットのところからグランドスラムタイトルを取りこぼしたが、「全米オープンでは自ら手放した感じだった。その点は違う」と語った。

 四大大会通算3勝目を挙げ、史上最年少の21歳で全てのサーフェスでグランドスラムを制したアルカラスについては「素晴らしいプレーだった。第4、5セットでは自分よりいいプレーをしていた」と述べ、「彼のプレーの強度は他の選手のものとは別物」と称賛した。

 最終第5セットでは、アルカラスが2-1で迎えたサービスゲームでブレークポイントのピンチを背負ったところでダブルフォールトを喫したように見えた場面もあったが、主審が線審のアウトのコールを覆すというズベレフにとっては不運もあった。

 実際に自動ライン判定システムのホークアイ(Hawkeye)のリプレーではフォールトとなっていた中で、アルカラスはこのゲームをキープし、結果的に試合のカギを握る大きな場面となった。

 ズベレフはそのときの判定について「第5セットで1-3となるのと2-2に戻すのとは全く違う」とコメント。「審判もミスをすることはある。彼らも人間であり、仕方ない」と理解を示しつつ、「だがあのような状況では、もちろん、ミスがないことを願うものだ」と話した。(c)AFP