【6月9日 AFP】欧州陸上選手権(European Athletics Championships 2024)は8日、男子100メートル決勝が行われ、東京五輪で金メダルを獲得したラモントマルチェル・ヤコブス(Lamont Marcell Jacobs、イタリア)がシーズンベストとなる10秒02で優勝し、今夏のパリ五輪へ向けて完璧に弾みをつけた。

 ヤコブスはスタートから先頭に立つと、同胞チトゥル・アリ(Chituru Ali)とロメル・グレーブ(Romel Glave、英国)に追い上げられたが、トップを譲らずに勝利した。アリが10秒05で銀メダル、グレーブが10秒06で銅メダルを獲得した。

 大会連覇を達成して地元の大観衆を沸かせたヤコブスは、「目標は三つあった。健康、欧州選手権のタイトル防衛、そして五輪連覇だ」とコメント。「また勝てて非常にうれしい。短いインターバルで2回走るのは今季これが初めてだった。決勝では右のふくらはぎがつるのを感じたが、歯を食いしばって走り続けた。この素晴らしい観客の前で勝ちたかったからだ」と明かした。

 ヤコブスは2021年の東京五輪で、欧州記録の9秒80を出して金メダルの快挙を達成すると、イタリア代表の一員として4×100メートルリレーでも優勝し、大会2個目の金メダルを獲得した。(c)AFP/Luke PHILLIPS