韓国K2戦車、次の売り込み先はスロバキア…東欧の軍近代化、韓国防衛産業の好機に
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【06月08日 KOREA WAVE】韓国・現代ロテムのK2戦車を運用するポーランドの隣国スロバキアが最近、新型戦車104台の導入を発表したことを受け、K2輸出の勢いが持続するかどうかが注目されている。東欧諸国の大規模な軍の近代化作業が韓国防衛産業にとって大きなチャンスとなっている。
スロバキアの現地メディアによると、同国の国防省は先月、チェコ・プラハで開かれた「中部・東部欧州未来装甲車コンファレンス」で新型戦車104台の導入計画を発表した。
スロバキア国防省は、保有する戦車T-72M1の性能を改善する計画を検討した結果、2030年にT-72M1を退役させ、新型戦車を運用する方向に舵を切った。スロバキアは北はポーランド、東はウクライナと接しており、ロシアのウクライナ侵攻による安全保障上の脅威が高まっている。
このため最近、国防費を増額し、ポーランドやルーマニアなどと同様、軍の近代化プログラムを実行している。スロバキアの国防予算は、2020年の国内総生産(GDP)の1.65%から、2021年は1.77%、2022年は1.84%に増加し、昨年、北大西洋条約機構(NATO)の防衛費執行目標である2%水準に達した。
スロバキアが、軍の近代化プログラムによって調達した兵器体系は▽歩兵戦闘装甲車(IFV)CV90▽ズサナ(Zuzana)2自走砲▽監視レーダー▽軽機関銃――などだ。今回の新型戦車の導入も軍近代化の一環だ。
スロバキア国防省は近く入札を公示し、関連企業に提案要請書を配布する。現在、候補となる機種はK2をはじめ、米国のM1A2エイブラムス、ドイツのレオパード2A7などが挙げられている。
K2戦車は2014年、韓国軍部隊に実戦配備・運用され、性能が認められて4次量産まで確定した。2022年8月にはポーランドと1000台規模の輸出基本契約を結び、180台について1次実行契約が締結された。現在、2次実行契約交渉を進めている。
K2はレオパードやエイブラムスと比べて運用国は少ないが、優秀な性能と合理的な価格、ポーランドへの輸出を通じて立証された速やかな納期などが強みだ。現代ロテムは昨年上半期、ポーランドのワルシャワに欧州法人を新設し、東欧地域を中心に積極的なマーケティングを展開している。
ポーランドと隣接したルーマニアでも先月、K2戦車の実射撃試験をするなど、新型戦車導入事業でK2を候補機種として検討している。
現代ロテムは今後、スロバキア政府が提案要請書を公開すれば、事業条件などを検討したうえで、参加するかどうかを決める。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News