【6月6日 AFP】オーストラリアの研究者が6日、調査研究で捕らえたイタチザメが陸生動物のハリモグラを吐き出し、周囲にいた人々を驚かせたことを明らかにした。

 ジェームズ・クック大学(James Cook University)の研究者らは2022年5月、海洋生物の生態調査のため、豪北東部沿岸沖でサメや魚などに発信機を取り付けていた。その際に捕獲した体長3メートルのイタチザメが、ハリモグラの死骸を吐き出すのを目の当たりにした。

 ハリモグラを吐き出したサメには健康上の問題などは見られず、研究者らはサメに発信機を取り付けて海に戻した。

 吐き出されたハリモグラについて、研究者の一人であるニコラス・ルビッツ(Nicolas Lubitz)氏は、島の周囲の浅瀬を泳いでいたか、別の島へと海を泳いで渡っていたところをサメに襲われたのだろうと話す。

 オーストラリアとパプアニューギニアにのみ生息するハリモグラは、泳ぎが得意なことで知られる。

「サメがハリモグラを吐き出した時はとても驚いた。何が起きたのかをすぐには把握できなかった」

 吐き出されたハリモグラは原形をとどめていたことから、直前にサメに食べられていたことが推察できたという。

 ルビッツ氏は「イタチザメは何でも食べる。石を食べている動画を見たこともある」と話し、「ハリモグラの喉越しは悪かっただろうね」と付け加えた。(c)AFP