【プロフィル】メキシコ初の女性大統領シェインバウム氏、危機にも冷静な科学者
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【6月4日 AFP】メキシコ史上初の女性大統領に選出されたクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)前メキシコ市長(61)は、危機に際しても冷静さを失わず指導力を発揮することで知られる。
首都メキシコ市生まれ。ブルガリアとリトアニアのユダヤ系移民を祖父母に持つ。左派与党「国家再生運動(MORENA)」に属し、アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)現大統領とは盟友関係にある。
ただしロペスオブラドール氏と異なり、「ポピュリストではない」と、南カリフォルニア大学(University of Southern California)のパメラ・スター(Pamela Starr)教授は指摘する。
メキシコ国立自治大学(National Autonomous University of Mexico)で学んだ後、米カリフォルニアで研究者として数年過ごし、その間に英語力を磨いた。
ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した国連(UN)の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」の活動にも貢献した。
公職に就いたのは2000年代初めで、メキシコ市の環境局長に起用された。
メキシコ市で区長を務めていた2017年、マグニチュード(M)7.1の大地震で学校が倒壊し、子ども19人を含む26人が死亡した。この時、シェインバウム氏は、欠陥工事をめぐり区側の責任を否定。翌年にはメキシコ市長に選出された。
新型コロナウイルスの感染が拡大した時期には、多数の死者を出しながらも、科学的な手法とツールを活用して対応に当たった。
2023年11月、大学時代の交際相手との結婚を動画で公表した。
大学の同級生で、37年前からシェインバウム氏を知るギジェルモ・ロブレス(Guillermo Robles)氏は、自身の成功は眼中にないはずだと語った。
「メキシコ愛が強い。多くの政治家が抱いているような野心はない。典型的な政治家とは全く異なるタイプだ」(c)AFP/Jean Arce