【6月4日 AFP】2日に投開票されたメキシコ大統領選で、左派与党「国家再生運動(MORENA)」のクラウディア・シェインバウム(Claudia Sheinbaum)前メキシコ市長(61)が勝利宣言を行った。犯罪と性に基づく暴力が渦巻くメキシコで、史上初の女性大統領誕生となる。

 首都メキシコ市のソカロ(Zocalo、中央広場)には国旗を掲げた支持者が集まり、メキシコ伝統の楽団音楽マリアッチに合わせて歌い踊り、与党候補シェインバウム氏の勝利を祝った。

 シェインバウム氏は歓声を上げる聴衆に向かって「この歴史的な日に、私たちに投票しようと決めた何百万人ものメキシコの女性、男性に感謝したい」と語り、「私はあなた方を失望させない」と誓った。

 選管当局によると投票率は60%程度とみられ、科学者出身のシェインバウム氏は次点の野党連合候補、ソチル・ガルベス(Xochitl Galvez)上院議員を30ポイント以上引き離し、58~60%の得票で圧勝した。

 勝利演説を聞くために夜遅くまで広場で待っていた女性(48)は「わが国の社会は暴力的、性差別的、女性嫌悪的だが、シェインバウム博士が大統領になれば、法律だけでなく社会の変革が可能だろう」と語った。

 MORENAに属する盟友のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)現大統領は「愛と尊敬を込めて」祝辞を述べ、シェインバウム氏はメキシコ初の女性大統領であると同時に「おそらくわが国史上最多の票を獲得した大統領でもある」と語った。

 映像は2、3日撮影。(c)AFP/Daniel Rook and Yussel Gonzalez