【6月1日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2024)は31日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第6シードのアンドレイ・ルブレフ(Andrey Rublev)はマッテオ・アルナルディ(Matteo Arnaldi、イタリア)に6-7(6-8)、2-6、4-6で敗れ、まさかの敗退となった。試合中には精神的に崩れ、「完全に我を失った」と認めた。

 前哨戦のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2024)を制したルブレフだったが、この日は第1セットのタイブレークでセットポイントを逃すと徐々にいら立ちを募らせ、何度もラケットをコートにたたきつけたり、第3セットには自分の膝をラケットでぶったりする場面もあった。

 試合後の会見では「自分自身にがっかりしている。振る舞いやプレーに対してだ」と話し、「あそこまでひどい振る舞いをしてしまったのは初めてだと思う」と反省していた。

 第2セットでは第1ゲームでサービスを破られた直後にブレークバックに成功し、「チャンスの数が増え始めている感じはあった」というが、「そこからまた突然自滅し、感情的になり、サービスゲームを落とし、完全に我を失って第2セットは実質放棄したような形となった。その後は相手も信じられないようなプレーをし始め、時すでに遅しだった」と振り返った。

 全仏では昨年もロレンツォ・ソネゴ(Lorenzo Sonego、イタリア)に2セットアップからの逆転負けで3回戦敗退となっており、2年連続で同じラウンドでイタリア勢に屈する形となった。

 今季は全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)で8強入りした後、4連敗を喫してから先月のマドリード・オープンでは優勝と浮き沈みの激しいシーズンを送っているルブレフ。「今はまたいいプレーができていて、改善もしている。問題は頭。きょうも頭のせいで自滅した。それだけだ」と課題を口にした。

 一方のアルナルディは「信じられない。人生で最高のテニスができたと思う」と4回戦進出を喜び、「彼(ルブレフ)もベストのプレーではなかったのは確かだが、自分も最高の戦略でプレッシャーをかけることができた」と語った。

 これで昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2023)で記録した四大大会(グランドスラム)の自己最高成績に並び、次戦は第9シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)に挑む。(c)AFP/Jed Court