福建省は「大食物観」による多元化された食物供給システムを構築
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【6月6⽇ Peopleʼs Daily】中国南東部沿海に位置する福建省(Fujian)は、1人当たりの耕地面積が中国全国平均の4分の1しかない。1980年代には食料の生産量もその種類も不足していたので省外から大量に買い入れねばならなかった。
福建省はその後、同省で勤務していた習近平(Xi Jinping)国家主席が提唱した「大食物観」を実践した。従来の主食偏重から脱却し、肉、卵、鳥、乳、魚、果実、キノコ、茶など、条件を生かせるあらゆる食物の生産を重視する考え方だ。
2023年の肉類の総生産量は、1990年代初頭の3.5倍の311万トンに達した。1人当たりの水産物の生産量は200キロ余り、食用キノコでは30種類以上を栽培、茶葉の年間生産量は1980年代末の5万トンから50万トンにまで増加するなどで、生産量や生産額、1人当たりの生産量でそれぞれ全国上位に達した。
同省福州市(Fuzhou)晋安区(Jin'an)の宦溪鎮(Huanxi)には、面積1000ムー(約0.67平方キロ)以上の特産品生産モデル基地が建設された。同基地は市の野菜科学研究所と共同で優良品種を育成し、国有企業が中心となって電子商取引(EC)プラットフォームと長期販売協定を締結した。その結果、知名度がないために売れなかった農産物が売れ筋商品になった。
寧徳市(Ningde)の白基湾では、新型の深水網を利用した養殖場が設けられた。責任者の宋向国(Song Xiangguo)さんは、「深水網は風波に強く、水中を広く利用できます。かつては6500トンだったフウセイの年産量は8500トンに増えました」と述べた。
福建省では、それぞれ土地の事情に対応する特色ある産業が育成され、さまざまな方式での農産物供給体制が構築されてきた。また、食料生産の主体としての企業の地位を強化し、さらに科学技術の革新で農業の現代化を支えている。
南平市(Nanping)光沢県(Guangze)にある聖農集団の養鶏場は、ひよこ18万羽を育てている。自動給水システムは清潔な飲み水を常時供給し、給餌システムは餌皿の状況を感知して自動的に餌を追加する。張り巡らされたセンサーは鶏舎内の温度や湿度、空気の質などのデータを収集する。集団本社にある大型スクリーンには、316か所の養鶏場の鶏舎3688棟の環境データがリアルタイムで集中表示され、指標が基準を超えると自動的に警報が出る。
聖農集団は2011年から、累計10億元(約216億円)以上を投資してブロイラー飼育システムの構築を展開してきた。2021年12月には知的財産権を持つブロイラー飼育システムの「聖沢901」が中央政府の検査に合格し、ブロイラーのひよこを輸入に依存していた局面を打開した。「聖沢901」の総合性能は国際的な先進水準に達し、ひよこ供給での国内シェアは20%を超えた。
福建省はまた、種苗業振興を積極的に展開し、2021年から現在までに123の優良新品種を出現させた。現在までに全省における農作物優良品種の作付面積率は98.5%以上に達した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News