【6⽉5⽇ Peopleʼs Daily】米国の一部政治家は、中国が世界に新エネルギー産業の過剰生産能力を輸出していると非難している。その目的は自国の産業を守り、中国経済を中傷して圧迫することであり、その本質は保護主義だ。

 保護主義の温床から真に競争力のある産業や企業が育たないことは、歴史が繰り返し証明してきた。ブルームバーグ(Bloomberg)は、米国のかつての自国の鉄鋼業界のための保護主義的な措置について、雇用の減少や競争力と市場シェアの低下を阻止できなかったと指摘した。米国が保護主義政策を新エネルギーなどの産業に適用すれば、気候変動への対応力を弱めるだけでなく、自国の自動車やエネルギーなどの産業の新生を大きく阻害することになる。

 冷戦終結後には経済のグローバル化が十分に進行し、貿易の各障壁が大幅に削減された。国と国の分業と協力が促進されることで、世界経済全体の成長が大きく促進された。しかし近年では地政学的競争などの影響で保護主義が再び台頭し、反グローバル化が盛んになった。米国は追加関税や貿易管理、技術封鎖などを通じて世界経済を「断片化」させている。米国は一方で、「国家の安全」を口実に産業チェーンとサプライチェーンの再構築を進めている。このことが世界全体での生産能力の重複建設と生産能力過剰を招き、さらに経済と社会コストの巨大な損失をもたらしている。世界貿易機関(WTO)は、世界が全面的な地政学的競争という最悪の状況に陥った場合、世界の平均所得は5%減少し、貿易額は13%減少すると予測した。

 米国の保護主義は米国国民を含む全人類の幸せを損ねる。分業を基礎とする自由貿易により、各国は比較優位を十分に発揮し、それぞれの利益を最大化することができる。保護主義は逆に生産と生活コストの上昇などを招き、しかも最大の被害者は往々にして自国の消費者だ。ニューヨーク連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of New York)によると、対中貿易戦争により米国の家計は平均して年間約831ドル(約13万円)の追加支出を余儀なくされている。

 保護主義や経済問題の政治化や安全問題化は経済法則に背反するので、中長期的には必ず「全員が敗者」の結果をもたらす。国際通貨基金(IMF)によると、貿易の断片化や技術のデカップリングは世界経済の縮小を招き、一部の国では縮小幅が12%に達する可能性がある。

 各国は連携して保護主義に抵抗しなければならない。世界が閉鎖と孤立の状態に戻ることはできず、人為的に分断されることはなおさらあり得ない。各国は歴史の正しい側に立ち、経済のグローバル化を堅持し、自由貿易と真の多国間主義を主張せねばならない。各国は市場経済の準則と世界の貿易ルールに基づいて意見の相違を適切に処理することを堅持し、開放型世界経済の建設を推進し、共同で「パイ」を大きくして「全員が勝者」を実現せねばならない。(c) Peopleʼs Daily /AFPBB News