【5月29日 AFP】スウェーデン国防省は28日、AFPに対し、同国製の戦闘機JAS39「グリペン(Gripen)」のウクライナへの供与問題について、他の支援国によるF16戦闘機の供与を優先させるのに伴い、計画を中断する方針を明らかにした。

 同省のポール・ヨンソン(Pal Jonson)報道官は「対ウクライナ空軍支援国グループの他の諸国がわが国に対し、グリペンシステムの供与を待つよう要請してきた」と語った。

 他の諸国としては、「二つの戦闘機システムを同時導入することに伴い複雑性が増す」ことに加え、「まずウクライナ空軍へのF16システム導入に注力する必要がある」ことを理由として挙げているという。

 スウェーデンはグリペンのウクライナへの供与について正式には決定していないが、昨年9月には、供与に備えウクライナの操縦士を対象とした初期段階の訓練を完了したと明かしていた。

 ただヨンソン氏は、「いずれグリペンを供与する道を閉ざすものではない」と述べた。

 グリペンはスウェーデンの航空・防衛大手サーブ(Saab)社製で、同国は90機超を保有している。(c)AFP