中東諸国、イスラエルを一斉非難 ラファ避難民テント攻撃の死者45人に
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【5月28日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)最南部ラファ(Rafah)で避難民のテントが集まる場所がイスラエル軍に攻撃され45人が死亡したとのガザ当局の発表を受け、中東諸国は27日、「虐殺」だなどとイスラエルを強く非難した。
イスラエル軍は26日夕方のラファでの攻撃について、イスラム組織ハマス(Hamas)の幹部2人を標的にして殺害したと発表。多数の死傷者が出たとされる事態については、「悲劇的な事故」だと主張し、民間人の被害状況を調査していると発表した。
これに対し、休戦交渉の仲介役を務めているエジプト、カタール両国をはじめ、中東各国は猛反発。
エジプトは「無防備な市民を標的にした」と非難。「ガザで殺りくと破壊の規模を拡大し、人が住めない土地にしようとする計画的なやり方」だと指摘した。
カタールは「危険な国際法違反」と批判。「休戦に向けての調停努力が(イスラエルの)爆撃によって難航する恐れがある」とした。
ヨルダンとサウジアラビアもそれぞれ、「戦争犯罪」「虐殺」などと糾弾。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は「野蛮な殺人者の責任を追及する」と述べた。
国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は「ガザに安全な場所はない。この恐怖に終止符を打たなければならない」とSNSに投稿。外交当局者によると、安全保障理事会(UN Security Council)は28日に緊急会合を開き、今回の攻撃をめぐり討議する予定。(c)AFP