【6月10日 AFP】(更新)全仏オープンテニス(French Open 2024)は9日、男子シングルス決勝が行われ、大会第3シードのカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)が第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を6-3、2-6、5-7、6-1、6-2で下し、大会初制覇を果たした。

 アルカラスはセットカウント1-2とリードされ、けいれんにも苦しんだが、4時間19分の末に熱戦を制した。2022年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)と昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)でも優勝しており、21歳にして全てのサーフェースで四大大会(グランドスラム)を制すのは史上最年少の記録となった。これで来年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2025)でも優勝すれば、最年少での生涯グランドスラム達成となる。

 試合後のスピーチでは会場で観戦した家族に向けて、「学校から走って帰って来てこの大会をテレビで見ていたことを覚えているが、こうして今みんなの前でトロフィーを掲げられている。本当にいろいろとありがとう」と感謝した。

 大会最多14回の優勝を誇る同胞のラファエル・ナダル(Rafael Nadal)もスペイン人男子では8人目となる全仏覇者になったアルカラスに対し、X(旧ツイッター)で「おめでとう、カルロス。とてつもなく大きな優勝だ! 本当に素晴らしい。君の成功を心からうれしく思う」と祝福のメッセージを送った。

 一方のズベレフは重要な局面でアルカラスに上回られ、初のグランドスラム優勝はお預けとなった。グランドスラムでは2020年の全米オープンでも決勝に進出していたが、その時もフルセットでドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に敗れていた。

 試合はアルカラスが第1セットを先取すると、第2セットはズベレフが一方的な展開で取り返した。第3セットはアルカラスが先にブレークしたがサービングフォーザセットを落とし、ズベレフが5ゲーム連取で獲得。それでもアルカラスは第4セットをあっさり奪い返すと、最終第5セットでも2ブレークに成功して優勝を決めた。(c)AFP/Jed Court