【5月27日 AFP】アルメニアの首都エレバンで26日、アゼルバイジャンへの土地の返還に反対する数千人の市民が抗議デモを行い、ニコル・パシニャン(Nikol Pashinyan)首相の退任を要求した。

 両国は先月、アルメニアが1990年代から実効支配してきた4つの集落をアゼルバイジャンに返還することで合意。今月24日、国交正常化への重要な一歩として、4集落は返還された。

 パシニャン氏は返還は和平維持が目的だと主張するが、抗議デモは数週間にわたり続いている。デモ参加者は道路を封鎖するなどして、合意撤回を求めている。

 返還された地域にはアルメニアとジョージアをつなぐ幹線道路が通っており、内陸国であるアルメニアにとり戦略的に重要な地点だった。

 今回の返還によりアルメニアの他の地域から切り離された形となった近隣集落の住民は、パシニャン氏は見返りもなく領土を渡したと反発している。(c)AFP/Mariam HARUTYUNYAN