【5月24日 AFP】アルゼンチンのハビエル・ミレイ(Javier Milei)大統領は22日夜、新刊発売イベントで、ネクタイにレザージャケット姿でロックを熱唱した。

 会場となった首都ブエノスアイレスのルナパーク(Luna Park) スタジアムには、支持者ら1万人が詰めかけた。同スタジアムは、大規模なスポーツイベントや、世界的スターのコンサートなどでも使われている。

 同氏は観衆に向かって「歌いたかったからこれをやりたかった」と述べ、同国のロックソングに独自のアレンジを加えて歌った。

 その後、13冊目となる新刊「Capitalism, Socialism and the Neoclassical Trap(資本主義、社会主義、新古典派の罠)」について、長々とした講義を始め、国際フォーラムなどでも取り上げてきたお気に入りのテーマである社会主義と人工妊娠中絶への批判を展開した。

 ミレイ氏は若い頃、英ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」のカバーバンドをしており、選挙戦では、ロックスターのような言動で有権者の心をつかんだ。

 スーパーマーケット従業員のサンティアゴ・ロルダンさん(20)はAFPの取材に対し「ハビエルのやること全て応援しに来た。考えも行動も好きだ。彼は誠実で透明性があり、思ったことを口にする」と語った。

 ミレイ氏は経済学者で、テレビ番組の出演者として人気を獲得してから政治家に転身した。この日も古代エジプトからベルリンの壁(Berlin Wall)崩壊まで、自由主義的経済理論について講義した。だが、夜が更けるにつれ、来場者の多くは去っていった。(c)AFP/Tomas VIOLA