【5月24日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2024)は23日、男子シングルスの組み合わせ抽選が行われ、今季限りで引退する意向を示している37歳のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は1回戦で世界ランキング4位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と激突することになった。

 いずれも歴代最多となる全仏優勝14回、大会通算112勝3敗を誇るナダルだが、けがの影響で現在の世界ランクは276位まで落ちており今大会にはノーシードとして臨む。

 ズベレフとは2022年の準決勝で対戦し、そのときはズベレフが試合中に足首に重傷を負って途中棄権した。通算対戦成績はナダルが7勝3敗で勝ち越しており、うち5勝をクレーで挙げているが、ズベレフも前週のイタリア国際(Internazionali BNL d’Italia 2024)を制して今大会に乗り込む。

 大会ディレクターのアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)氏は、イタリア国際では2回戦敗退となったナダルはこのドローをうれしく思わないだろうとしつつ、「ズベレフは絶好調だし、非常に複雑な状況にみえるが、ナダルは戦士であり、並外れた競技者。ラファだから何だってあり得る」とコメントした。

 連覇を狙う四大大会(グランドスラム)通算24勝のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、1回戦でピエール・ユーグ・エルベール(Pierre-Hugues Herbert、フランス)と対戦する。順当に勝ち上がれば、準決勝でズベレフと顔を合わせるドローとなった。

 もう一方の山には、今年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)覇者で世界ランク2位のヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)王者のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz、スペイン)が入った。初戦の相手はシナーがクリストファー・ユーバンクス(Christopher Eubanks、米国)、アルカラスが予選勝者に決まった。

 その他では、今回が最後の全仏出場となる37歳のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)と39歳のスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)の元グランドスラム王者同士によるベテラン対決が1回戦で実現した。

 2016年準優勝のマレーと2015年優勝のワウリンカは、約20年にわたりしのぎを削り、これまでの通算成績はマレーから13勝9敗となっている。全仏では過去3度対戦し、2016年の準決勝ではマレーが勝利した一方、2017年の準決勝と2020年の1回戦ではワウリンカに軍配が上がっている。(c)AFP/David JAMES